本団体本部では、国内国外を問わず大学生や社会人をインターンやボランティアとして受け入れ、本部施設内のトレーニング圃場やセミナー室を活用し、環境修復保全や自然資源の持続的利用等に係る環境教育啓発に取り組んでいます。
2021年度には国内の大学生11名に加えて、2022年3月より環境に配慮した持続的農法に取り組める人材の育成を目指して、カンボジア人留学生1名を受入れています。
具体的には、国際協力に関する講義と演習、持続可能な農業技術に関する講義と実習、生物多様性の重要性・里山再生や植林に関する講義と演習、土壌保全技術を含む地球温暖化防止技術に関する講義と演習、国際協力プロジェクト運営補助等を通して、各種の持続的農法や環境保全技術等の習得を目指しています。
持続可能な農業技術における堆肥化の実習(3-1)
(東京都町田市)
2022年2月14日から21日の全8日間、ERECON ESD研修としてカンボジア国での植林ボランティア活動を実施しました。
この植林ボランティア活動は、「カンボジア国コンポンチャム州の農山村域における環境修復を目指した植林事業(1-3)」の一環として、コンポンチャム州農林水産局の協力のもと、日本から2名の大学生、カンボジア国から4名の大学生が参加しました。
8日間に亘るボランティア活動では、日本から参加した学生がカンボジア人学生とバディを組み、コンポンチャム州の農山村域における環境修復を目指した植林活動の支援、森林に関する講義の受講、州森林局が管理する苗床の見学、森林資源がもたらす経済・社会・文化的効果の学習(ゴムプランテーション、バンブーブリッジ、樹齢100年のラバーフォレスト等への訪問)をするとともに、課題に向けたグループディスカッションを通して、植林の重要性や持続可能な森林管理の現状と難しさについて知識を深めました。
最終日には、各グループが持続可能な植林地管理における課題へのアクションプランを発表し、「人と自然との共生の在り方」や「持続可能な開発」へのアプローチ方法についても議論を展開しました。
植林ボランティア研修におけるバンブーブリッジの視察(3-2)
(カンボジア国コンポンチャム州)
2021年12月13日から23日までの期間、インドネシア、バングラデッシュ、ネパールの行政官を対象として、独立行政法人国際協力機構(JICA)筑波センターが実施したJICA課題別研修「農業政策」において、本団体が「気候変動の農業分野における社会・経済的影響」の講義を担当しました。
8農業は気候変動の影響を強く受け、気温の変動により作目の変更を余儀なくされたり、時間強度の高い降雨の発生により農業生産域において表土流出や溢水等を生じたりします。
8一方、農業や畜産業はその生産過程において温室効果ガスを放出している側面もあり、早急に温室効果ガスの抑制対策が望まれている旨の講義を実施しました。