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環境教育啓発

2022年度( 2022年 4月〜 2023年 3月)活動報告)

3-1) カンボジア国トボンクムン州における森林環境教育を目指した学校環境緑化の推進 (フェーズ1, 2)

トボンクムン州は、1990年代に大規模なプランテーションの拡大に伴い森林伐採が行われ、生物多様性の宝庫であった混交林が著しく減少した地域です。本事業では、世代を越えて継続的に森林資源を保全していくことが不可欠となっているこの地域を対象に、人々の植物や自然に対する親しみや興味、大切さを実感してもらう機会の創出を目指した学校緑化活動を推進しています。
フェーズ1の活動では、2022年7月から8月にかけてトボンクムン州ダンベー郡内の10小学校を対象に、小学生のみならずその家族を含む地域住民延べ712名と協働で緑化活動を実施しました。また、森林環境教育として、地域住民の森林資源や生物多様性の重要性に関するワークショップを開催するとともに、森林保全のための地域のネットワーク化を図りました。そして、植林したダンベー郡の10の小学校を対象とした植栽木の生育管理に関するコンペティションを実施して、小学生や地域住民の自発的な保育作業を促しました。生存率調査、補植活動、コンペティションの評価を実施した結果、8校より保育作業への積極的な参加が得られたとともに、10校平均では80%以上の高い生存率を確認できました。カウンターパートの州農林水産局、森林局の他、本事業への協力を得た州教育局や農業事務所の職員からは、「本事業を通して教育分野に多くのメリットをもたらした」、「子供達の新たな知識と経験を通して、協調性や自然に対する愛情が育まれた」、「木を植えることで周辺農地の環境改善、生産性向上が期待される」、「学校を拠点に森林面積を拡大させ、苗木を自分たちで生産できる技術の習得や木材林産物、非木材林産物資源の持続的な利活用に関する知識を子供達が身に付けていくことを期待している」等のコメントが寄せられました。今後、植林地は各小学校で世代を越えて維持管理されていきます。また、フェーズ2では、新たに16 校を対象とした学校環境緑化と森林環境教育の推進に向けて準備を進めています。


森林環境教育を目指した学校環境緑化の推進(3-1)
(カンボジア国トボンクムン州)

3-2) 持続可能な農業を目指した土壌・水環境修復保全技術とその普及手法の習得を目指したインターンシップ

2021年度(2022年3月17日)より引き続き2022年5月31日までの期間、カンボジア人留学生1名を受入れ、持続可能な農業を目指した土壌・水環境修復保全技術とその普及手法の習得を目指したインターンシップを実施しました。具体的には、持続可能な農業技術に関する講義と実習、生物多様性の保全を目指した里山再生や植林に関する講義と演習、土壌保全技術を通した地球温暖化防止技術に関する講義と演習、国際協力プロジェクト運営補助等を通してインターンの育成に取り組みました。


持続可能な農業技術に関するペレット堆肥づくりの実習(3-2)
(本団体実習圃場 東京都町田市)

3-3) JICA日系社会研修「持続可能な農業を目指した土壌保全対策に関する研修」

2022年5月から11月まで、独立行政法人国際協力機構より委託された日系社会研修員受入事業において、「持続可能な農業を目指した土壌保全対策に関する研修」コースを実施しました。日系社会研修員受入事業は、中南米地域の日系人に技術研修の機会を提供して移住先の国造りに貢献することを目的としています。コロナの影響のため2022年5月から7月までは遠隔研修でしたが、8月以降は対面での研修が可能となりました。ペルーから来日した研修員は、持続可能な農法の一環として資源循環型農業の実習、RUSLEモデルによる土壌流亡量の予測と保全、環境教育啓発の絵本の作成等に取り組みました。成果物の絵本「Plant Trees Grow Smiles - Sustainable way of living together with mining -」は、ISBNを付して電子出版され、団体ホームページで公開されるとともに国会図書館にも登録されました。この絵本(英文)ではペルー国での鉱物資源の採掘による経済的メリットと環境汚染のリスクが取り上げられ、自然と開発との調和のあり方について主人公の少女フロアとラマのイヴが一緒に考えるストーリーとなっています。研修員は2022年11月18日にJICA横浜で最終発表を行い、母国ペルーに帰国しました。今後、習得した持続可能な農法を活かしたペルー日系社会への貢献が期待されています。


JICA 日系社会研修員が作成した絵本(3-3)
(ISBN:978-4-9912399-0-8)

3-4) カンボジア国での植林活動を通したESD研修

2022年8月22日〜31日の10日間、ERECON ESD研修としてカンボジア国での植林ボランティア活動を実施しました。本研修は、2021年度「日中植林・植樹国際連帯事業」の一環として実施され、日本から10名の学生、カンボジア国から3名の学生が参加しました。研修では、日本人学生とカンボジア人学生がグループを組み、カンボジア国の歴史・社会・文化を知る様々な体験を経験するとともに、本団体が実施する植林活動や普及啓発活動への参加を通して、植林の重要性や持続可能な森林管理ついて知見を深めていきました。研修の最後には、共通課題の「持続的な植林地管理における課題発掘と課題解決へのアクションプラン」について、各グループが英語で発表し「人と自然との共生の在り方」や「持続可能な開発」へのアプローチ方法について、議論を発展させました。研修後のアンケートでは、「人生で最も刺激的な10日間だった。貴重な経験を通してカンボジアが身近な存在になった。」「カンボジアの子供たちの未来のために、帰国後も環境、教育、貧困などあらゆる課題に関心を持ち、何でもトライしてみようと思わせてくれる研修だった。」「初めての植林とワークショップでは、感性豊かで純粋な子供たちと身振り手振りで会話するのがとても楽しかった。」「支援者側の思いや支援を受けている方々の立場をはじめて認識し、外部からの支援の難しさを学んだ。」「世界の諸問題を改善する貴重な足掛かりとなり得るこの研修をこれからもこのような研修を続けてほしい。」等の声が寄せられました。


ESD 研修における小学校での森林環境教育の実践(3-4)
(カンボジア国トボンクムン州)

3-5) 緑の国際ボランティア研修(カンボジア国)

国際緑化活動の重要性や「緑の募金」が果たす役割に関する理解の深化を目指して、カンボジア国において2023年2月24日(現地着)から2月28日(現地発)に至る5日間、「緑の国際ボランティア研修」を実施しました。本研修に参加した10名の日本人研修員は、NGO が取り組む植林活動地の視察、植林体験の他、現地大学生(バディ)とグループを組んで農山村調査を行いました。具体的には、@参加型開発における課題の洗い出しと住民参加度の向上に向けた提案、A森林資源利用の実態調査とアグロフォレストリーの提案、B非木材林産物の利用実態調査と地域振興に向けた提案、の各々のテーマ別に地域住民を対象に聞き取り調査やディスカッションを行い、その成果を最終報告会で発表しました。本研修を通して、研修員はカンボジア国における森林伐採の現状やその背景を理解し、人と森林との共生の在り方や持続可能な開発について考察を深めました。


研修員による地域住民への聞き取り調査(3-5)
(カンボジア国コンポンチャム州)

3-6) カンボジア高等教育改善プロジェクト評価業務

カンボジアにおける科学、農学、技術、工学、数学に係る高等教育機関の教育・研究環境の改善を目指し、2018年4月から2024年6月までの期間、世界銀行によるカンボジア高等教育改善プロジェクトが実施されています。そのプロジェクトの中間評価に際し、事業評価委員に本団体の三原真智人理事長が選任され、カンボジア王立農業大学農学部と農業工学部を対象にプロジェクトに基づいた教育・研究環境の改善成果について事業評価を行いました。先ず、各学部で取りまとめた報告書のレビューの後、2023年3月22日から24日に至る間、各学部においてプロジェクトで投入した資機材の設置状況や運用状況の視察、学部関係教員や学部生へのインタビューを実施して、プロジェクト目標への達成度や教育システムの持続性等について評価結果を取り纏めました。その取りまとめた評価結果はカンボジア国教育省高等教育局を通して世界銀行に提出されます。

特定非営利活動法人環境修復保全機構(普及センター)が実施する普及プログラムは、つながる募金、株式会社スリーピラーズ、株式会社ファイブセンスグラフィックス等を通してご寄付頂いた方々をはじめ、日本国内のみならず世界各地における多くの市民の方々からのご支援に支えられています。
また2023年度、国際連合教育科学文化機関、カンボジア国農林水産省、カンボジア国環境省、カンボジア国教育省、日本国外務省、日本国文部科学省、独立行政法人環境再生保全機構、公益社団法人国土緑化推進機構、公益財団法人日中友好会館より、助成や受託を受けて実施しております。
ここに記して感謝申し上げます。

 

 

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